2015年6月10日水曜日

売れたらよいというものなのでしょうか?

1997年に神戸市須磨区で起きた
連続児童殺傷事件の加害者の男性が、
太田出版から手記を発売します。

被害者の男児の首から上を学校の校門
に晒すなど、通常なら死刑宣告を受け
るべき犯罪でしたが、当時14歳で
あったため生き続けた結果、このよう
なこととなりました。

事前に連絡を受けていなかった被害者
家族はもちろん猛反対をしているよう
ですが、法的に何の問題もありません。

あのような殺人を犯した少年ですから
本により自分を知ってほしいという
欲望はわかりますが、それにより傷つ
く人がいることを認識することはなく
今後も無意識に犯罪を犯す可能性は
否定できません。

しかし、ここで最大の問題は、売れる
コンテンツがないからと発売に踏み切
った「太田出版」にあります。

もちろん買う人がいると思ったから
売るわけで、この本を読んで、少年の
心の闇を理解した気になるであろう
自称賢者の皆さんにも問題があります。

20世紀日本の物作りは世界に誇る
ものでしたが、豊かになってくると、
より豊かになりたいという欲望から、
簡単に成功してお金を儲けたいという
考えになった具体例のひとつです。

こういった考えでビジネスをする
企業に未来はありませんし、
こういった企業が日本の中心に
なるようでは日本の未来も
絶望的です。

株式会社 太田出版 岡 聡 代表取締役社長