2015年9月25日金曜日

北京の空は決して青くなることはありません

アメリカ自動車メーカーGM、フォード、クライスラー
のビッグ3が陥落した後、トヨタのライバルとして
世界一を争うドイツのフォルクスワーゲン社が
アメリカの排ガス規制をクリアするための不正を
はたらいていたことが明らかになりました。

フォルクスワーゲンは御膝元のEUはもちろん
近年は中国で多大な利益をあげて、急速に売上
を伸ばしてきました。
今回の不祥事もアメリカという巨大市場を制したい
がために、得意分野のディーゼルエンジンでも
トヨタなどが推し進めるハイブリッドガソリン車より
環境にやさしいことを無理に思い知らせようとした
結果といえます。

現在中国ではフォルクスワーゲンがトヨタの3.5倍
の売り上げを誇ってシェア1位です。
これは純粋にフォルクスワーゲンが安くて品質が
よいわけでなく、社会主義体制でビジネスが
コントロールされていることも要因のひとつです。
そのため、南沙諸島を埋め立てて軍事施設を造る
中国に対して、アメリカはあれこれ言いますが
ドイツ、フランスなどのEUは静観しています。

同じようなモノで同じくらいの価格であれば、自国
に利益をもたらす国家、企業を優遇することは
社会主義国家であり、中国であれば当然です。
今回の不正プログラムを搭載したディーゼル車は
中国では販売されていないとのことですが、
この負の連鎖の中で、北京の空は決して
青くなることはありません。