2015年9月1日火曜日

同じ過ちを繰り返そうとする「橋下市長」

予てから述べている通り私は「大阪都構想」には
賛成していますが、強引な橋下氏の手法で、
これを推し進めることに懸念を抱いています。

大阪市を5つの特別区に区割りするにあたって
既得権益を考慮しない維新の会らしからぬ
偏った区割り案を決定したのも、橋下市長の
思惑が見え見えです。また松井知事をはじめ
脇を固める人々が橋下市長のブレーカー的
存在であればよいのですが、橋下氏にNOと
言える人がいないので、橋下市長に維新が
翻弄されているように見えることもあります。

住民投票を僅差で敗北したのち、自民党など
が提唱した「大阪戦略調整会議」が機能
しなかったため、ふたたび大阪都構想実現へ
舵をとる姿勢は正しい判断だと思います。
しかし「維新の党」の柿沢幹事長が党が推薦
していない議員を応援した問題を発端にして
「永田町の連中に政治を任せられるか。
大阪から政治をやる政党をつくりたい」と
突然新党構想をぶちまけるのはいかがな
ものかと思います。

弁護士出身の為、白黒つけたい闘争本能
のようなものが抑えられないのかも
しれませんが、「維新の党」の松野代表が
豆鉄砲を喰らった鳩のように記者会見する
様子はあまりにかわいそうです。
ひとりで政治は動かせません。特に今の
選挙制度では、少々の勢力を手に入れても
過半数の議席がとれないようなシステムに
なっていることは、橋下氏本人もわかって
いるはずです。
今、政界に敵をつくることは、もし新しい
維新勢力が与党の脅威になる頃に
大きな障害となることは目に見えています。

基本的に大阪維新の会が目指す政治は
間違っていないと思います。しかし手段を
誤ると正しいことも間違いになることを
先の住民投票で学んだはずです。
あの時の過ちを繰り返さないよう祈る
ばかりです。