2018年3月31日土曜日

大阪市営交通民営化の影

明日から大阪市営地下鉄は
「大阪メトロ」になります。

これは多くの大阪市民が
知っていることだと思います。
その一方で、あまり話題に
なりませんが、大阪市営バスも
「大阪シティバス」に民営化
されます。

市営地下鉄は黒字経営なうえ
民営化により、今後は利用されて
いない地下の空きスペースに
店舗などを誘致しやすくなるなど、
鉄道以外の収入も見込まれるので
よいことだと思います。

しかし、700億の負債を
帳消しにしてもらえるとしても、
市バスが現在のサービスを維持して
黒字化するのは不可能です。
民営化しても10年間は現在の
水準を維持するとのことなのですが、
10年後に近づいたときが
今から心配です。

ここで何度も呟いたとおり
バス事業の最大のネックは人件費で、
自動運転でもしない限り黒字経営は
困難です。
田舎であれば、走行する路線に
優先信号など、何らかの工夫を
加えれば、自動運転もできそう
ですが、交通量の多い大阪市内では、
カリフォルニアで自動運転車が
死亡事故をおこし問題となっている中、
現実的ではありません。

バス以外の稼げる事業に
手を出すか、
高速バス事業などの、
稼げる路線に進出するかしか、
現在の路線を維持する方法は
ないと思います。
しかし、これらによって
路線バスが発展するイメージが
どうしてもわいてきません。

地下鉄今里筋線延伸の調査を兼ねて
今里からあべの橋まで
バス高速輸送システムなるものを
計画しているそうですが、
舞洲で万博やIRを誘致できた際は
あえて鉄道を延伸させずに、
バス高速輸送システムを導入
するのも一手かもしれません。