2016年9月12日月曜日

日本のどこででも大きな地震がおこる可能性はあるのです。

先週末のテレビは地震に備えての番組、テロの恐怖に対する
番組が多かったと思います。
日本人にとっての関心は圧倒的に前者です。

ある番組で「地震を予知できるというのは嘘で、国家予算から
地震研究にお金を分けてもらうのが目的。」と地震学者が
発言するのに対し「じゅあ、何処が危険で何処が安全なのかを
どうやって知ればいいのか」と反論するパネリストがいました。
「何言ってんの?こいつ」と思ったとき
「地震大国の日本に住む以上、どこでも注意すべき」と
周囲から叩かれていました。
まったくそのとおりです。

地質調査から一番確実で一番強大におこり得る地震は
「首都直下地震」です。私は埼玉南部から東京北部、あるいは
神奈川県北部を想定しています。なぜ確実かというと地球上屈指の
プレート密集地帯だからです。
次におこり得る地震は「南海地震」です。具体的に言うと熊野灘沖
が震源です。なぜおこり得るかというと、過去のデータで周期的に
おこっているからです。2011年におこったばかりなので上げませんが
「三陸沖地震」も定期的におきている地震です。

プレート地震は首都直下くらいで、通常は「南海地震」のように
断層が引き起こします。そしてこの断層は日本の至る所に存在します。
だから日本のどこででも大きな地震がおこる可能性はあるのです。
ただ、対策として注意したいのは、致命的な被害は、
地震そのものではなく、地震の後の2次災害であることです。
阪神大震災の死者の大半は火災による死亡で、そのほとんどは
地震6時間後以降のものです。
原子力発電所のメルトダウンも地震のあとの津波で、予備電源を
発電する設備をやられたからです。
前者は解説から対策もなされていますが、後者は理解されていないので
いまだに福井県や鹿児島県で揉めているのが現状です。