2016年8月7日日曜日

明石家さんまの憂鬱

リオオリンピックがいよいよ開幕し萩野公介が今大会
日本人初の金メダルをとり幸先の良いスタートをきりました。
しかし今日のテーマはテレビ番組「さんまのまんま」が9月末で
終了するというニュースです。
これは明石家さんま自身がラジオ番組「MBSヤングタウン」
で発表し明らかになりました。

「ぶっちゃけた話をしますと、もう制作費が出ないんですね。
今の放送局は不景気だから、申し訳ないでしょ、オレ、
ギャラが高いねんな。頑張って下げたりもしたんですけども、
もう下げ切れずという感じですね。(放送が)昼間の土曜日で、
そんなに制作費が出ないところを頑張っていただいて
いたんですけども。他の番組のこともあるから、
こっちもそう下げてやるわけにもいかず。最近のテレビはね、
とうとう制作費がオレに追い付かず・・・
オレはギャラなしでしゃべってもええねんけども、
他とのバランスを考えると、そういうわけにいかない。
オレがギャラ要らないと言っても、後輩たちが
『さんまさん、ギャラ取ってないのに何や』ということになるんですよ。
その辺がいつも後輩に怒られるところで。
(ギャラを)下げないでくれ、と。そのままいてくれ、と。
そうじゃないと、われわれ、給料上げてくれと言えない、と。
みんなも生活があるから。この辺はものすごい悩みどころですね」

明石家さんまのコメントから番組は続けたいが後輩の、
なにより業界の待遇を悪くはしたくないというジレンマを感じます。
明石家さんまと言う人は喋らないと死んでしまう病気ではないかと
思われるくらい、仕事でもプライベートでも喋りつづける人で
しかも自分が喋れる番組というものをとても大切にしています。
若手時代から出演するラジオ番組「MBSヤングタウン」の
打切り決定後も笑福亭鶴瓶と番組存続を懇願して
恐らく破格のギャラで番組を今も続けています。
恐らく「さんまのまんま」も喋ることができなくなるまで続けたい
番組のはずなので、苦渋の決断だったと思います。
あの明石家さんまでも憂鬱に悩んでいたことだと思います。

ただ気になるのは「関西のお笑い文化」の今後です。
明石家さんまはお笑いでも成功すれば尊敬され、
富を手に入れられるというレールを引いたひとりだと思います。
吉本興業が1980年代東京進出して以降、、東京で成功したタレントは
全国区になる勝ち組で成功しなかったタレントは関西に残る
負け組的構図が生まれました。
さんまに続いて、ナイナイ、ダウンタウンなどの後継者は
事実誕生しています。
しかし、明石家さんまが「ヤングタウン」存続を懇願したような
ことができる全国区になったトップクラスのお笑いタレントが
今後でてくるのでしょうか?
このままだと関西は衰退し、若手芸人を輩出できなくなり
やがてお笑い文化自体消滅する危機感を感じます。