2015年10月6日火曜日

TPPに合意したからといって生活は変わりませんが

昨夜TPP大筋合意したことにより、日本の消費者は
肉などの食品の値段が下がることを期待しています。
しかし期待通りにいくのでしょうか?

確かに輸入牛肉の値段は下がるかもしれませんが
和牛の価格はそのままで、外国牛肉を嫌う人も多い
ので、あまり大きな変化は望めそうにありません。
私の想像では外食産業などのコストが下がり利益
が増えるにとどまる気がします。
仕入が安くなったとはいえ、販売が安くなるとは
限りません。

今年のクリスマスも昨年同様バターが品切れに
なりそうです。原因は中国など消費が増えたからと
言われています。関税が下がることとは関係が
ないため、影響はなさそうです。

輸出企業は自動車を中心として有利になります。
つまりTPPは国民というより輸出、輸入、内需と
日本企業に有利なものとなりそうです。
日本企業が潤えば少なからずじわじわと国民
にもよいものとなるのではと思います。
しかし突然ではなく段階的に関税が緩くなる
のが基本なので、物価上昇と相殺して実感は
わかないものと思います。

ニュースで言われるほどお得感のないTPPですが
農業に関してはがんばってほしい思いがあります。
過去にもタイなどの海外からの輸入米が話題
になりながら、お世辞にも美味しいとは言えない
海外品種は敬遠された経緯があります。
今回もTPPがどうであれ海外からの輸入米を
使う飲食店は、味の面から敬遠されそうです。
ここは海外からの輸入米を恐れるのではなく
逆に海外に進出してほしいところです。
野菜は現在半分くらいが輸入に頼っていますが
工場でも野菜を製造できる時代です。
「ものづくり」なら日本は世界よりすばらしい品物
をつくれるはずです。
システムを構築し、農業企業として日本国内を
制圧し、海外に輸出する規模になるべきです。

TPPが合意に至ったから市場がすぐ変わるもの
ではありませんが、農業の一刻も早い進化を
望みます。