2015年2月23日月曜日

高速鉄道は見えない部分が重要です

タイの首相が日本の新幹線に乗車して
中国の新幹線と乗り比べという記事が
ありました。

中国の新幹線は
日本や欧州の新幹線と変わらず
乗り心地も見た目も変わりません。
乗り比べても意味はないと思います。

中国の新幹線は最近できたので
ターミナルもきれいです。
国内向けの切符売場は
スタイリッシュな自動券売機
外国人向けもiPadを利用したもので
改札機も飛行機の搭乗口のようです。

重要なのは運用面です。
実際に見えていない部分なのです。

中国の新幹線が事故を起こし
地中に埋められたことは有名ですが
日本や欧州と同じものを作ったから
時速350キロ走行は可能であろうと
高速運転をしていましたが
事故により最高速度を時速300キロに
低下させました。

しかし性能は時速350キロ走行しても
安全に問題はありません。
日本と中国の最大の違いは運行管理です。

東日本大地震の際、東北新幹線が
地震を事前に察知し緊急ブレーキが作動し
地震発生時すべての列車が
時速100キロ以下に減速されたことは
ご紹介しましたが、
新幹線は開業時からすべての列車を管理し
地震以外も雨量や風速が規定を上回ると
徐行、停止をただちに行われるように
なっています。

どちらの新幹線にするかはタイの自由です。
安全を買うか買わないかというだけの
ことなのです。

ひとつ付け加えます。
日本の鉄道もすべて安全ではありません。
JR西日本福知山線事故では
ATSが設置運用されていなかったという
信じられないことがありました。

営業運転する最新の鉄道は
運転手なしでも運転できるようになっていても
万一のため乗務員が乗務します。
大阪などで現在無人運転を実施しているものも
開業から一定期間は有人運行でした。
そんな中、誠に恥ずかしい事故でした。

日本が安全、安心という
ブランドイメージを傷つけないためにも
日本の鉄道各社はもう一度
安全について見直してほしいものです。