2017年5月29日月曜日

引退と生涯現役

プロゴルファー宮里藍選手の引退会見を見ました。
「お疲れさまです。」
笑顔での会見でしたが、すごく辛かったんだろうな
というのが、素人の私にも感じられる内容でした。

引退後何年かして復帰ということがありえるか?
の質問に「今は100%ないと思っています。」
と少し歯切れ悪く答えていました。
これは今の宮里選手に聞いても仕方ない質問だと
思います。

好きでやってきたことに対して、限界を感じて
辞めたところで、それが好きであるならば
またやり始めるのです。

この具体例が、映画監督宮崎駿氏です。
4年~5年のスパンで作品を作ってきましたが
年齢的に考えて同じ作業をあと5年続けることは
無理だと考えての引退でした。
おそらく1作、1作に対するエネルギー消費は
想像を絶するものであったでしょう。
引退当初はこれでよかったと思っていても
半年もすれば「退屈」という名の苦行が待って
います。
最初は映画制作以外のことをしようとしても
結局は長年体に染みついて、大好きな映画を
やりたいとなってくるのです。
これが「人間」です。

引退する時に、この心境は想像もできません。
だから、あの質問は無駄な質問なのです。
質問する人を責めているわけではありません。
宮里選手も何らかのかたちで復帰するとは
思いますが、躊躇うことはありません。

もし、宮里選手くらいの世代で、好きな仕事に
就いて、会社で働いている人が疲れて辞めたく
なった場合は、もう一度考えてみてください。
それが好きなのであれば、他のことをしようと
しても、必ずまたその仕事がしたくなります。