2016年4月7日木曜日

「車掌の基本動作がなされていなかった」事故に対して乗客に責任を問うのは愚問

4月4日、東京都千代田区の東京メトロ半蔵門線九段下駅で
ベビーカーをドアに挟んだまま電車が駅を発車してしまう
事故がありました。
東京メトロの社長は石井国交相を訪れ陳謝しました。また、ドアに
挟まった異物を検知できる幅を狭めるなど精度を上げることを検討する
とのことです。

「ベビーカーの安全基準に問題があったのでは?」
「駆け込み乗車をするのが悪い」などこのニュースに対して、
いろいろな意見がでています。しかし、この事故の原因は
「車掌の基本動作がなされていなかった」
という一言につきます。

特にこの車掌は乗務経験が少なかったそうです。
研修期間を終えて、基本動作が頭に叩き込まれているはずです。
扉を閉めたら、扉が閉まったことを確認したうえで目視確認をして
運転手に合図をします。
今回のホームは直進で見通しがよい状況でしたがカーブなどで
見通しが悪くても、カメラモニターで目視ができるようになっている
はずです。
この一連の基本動作ができない車掌が非常停止ボタンが押されて
停止指示などするはずがありません。

そして恐ろしいのは、乗務経験が少ないうちは、基本動作ができて
いても、慣れてくると基本が疎かになってしまうことです。
みなさんも、新人は声出し確認をしていても、通常の乗務員は
そのようなことをしていないのを見ていると思います。
つまり、この事故をおこした車掌は、車掌業務から部署を変えて
もらうか、もう一度研修させるべきです。
でないと、この車掌がベテランになった時の業務態度が心配です。

旅客運送事業に携わる企業は責任を旅客に求める悪癖から正す
べきです。
大阪市営地下鉄はかけこみ乗車があると、そのたびに発車後
「かけこみ乗車はやめましょう」とマイクで言います。これはある意味
乗客に対する「ハラスメント」であり、逆に駆け込み乗車をした客を
煽る余計なひとことです。
車掌がお客様に説教するのではなく、企業が駆け込み乗車を減らす
ための努力や、駆け込み乗車も考慮した余裕のあるダイヤを
考えるべきで、車掌が駆け込み乗車に、いちいち苛立つようでは
永遠に安全運行はできません。

鉄道会社はある意味独占企業なので、「(乗客を)乗せてやっている」
という姿勢になっています。その意識は接客する駅員ではあまり
見られませんが運転手、車掌、管理職などでは、どうしても態度に
でてしまいます。
これからの地下鉄はホーム柵をつくってワンマン運行へと運行システムを
変える傾向にあります。車掌がこのような心理状態で勤務している
のであれば運転手が扉の開閉をおこなう場合、さらに問題が広がる
のは自然なことです。
まず「お客様に利用いただいている」という気持ちを社員全員が持てるような
意識改革が必用です。