2015年12月24日木曜日

福井地方裁判所、高浜原子力発電所再稼働を認める

福井地方裁判所は福井県にある高浜原子力発電所の
3号機と4号機について、仮処分を取り消し、
再稼働を認める判断をしました。
これを受けて関西電力は、3号機を来月にも再稼働
させる方針です。
今日のこのニュースでようやく関西でも原発再稼働
が決まりました。

これまでも申したとおり、原子力発電所が稼働しても
しなくても、放射能の危機にさらされている今、
原子力発電所を稼働して、核燃料を管理することは
安全面でも有効であります。
「原発が稼働していないから安全」という世論が充満
してしまうと、核燃料や核廃棄物の管理が杜撰になり
逆に安全でなくなってしまうのです。
もちろん原子力発電エネルギーを使用していると
いう事実は輸入する液化天然ガスの原材料費を
抑え、経済的にもよくなります。
特に、低迷する関西経済は、原発が再稼働されないと
ますます東京との格差が大きくなります。
これでようやく関西経済の立て直しへの選択肢が
つくられた状況になりました。

しかし問題は、半径30キロ圏内には福井県以外に
京都府と滋賀県も含まれるのに、争いの蚊帳の外で
あるということです。争う必用はそもそもないと
思うのですが、避難や保障については、これらの
自治体、特に滋賀県には考慮する必要があります。
万一の事故が起きた場合、高浜原発の放射能は
東へ漏れる可能性が大きくなります。その場合
高島市、彦根市、下手をすると岐阜県まで影響が
でる恐れもあります。

何度も言う通り、福島第一原発のメルトダウンは
事故ではなく事件、つまりは人災です。
しかし、この世の中にゼロは定義として存在する
ものの、現実には存在しません。
原子力発電は次世代エネルギーまでの「つなぎ」
の役割ではあるものの、その間にも何が起こるか
わかりません。原発再稼働は賛成ですが、福井県
だけではなく、京都府南丹市や左京区北部と
滋賀県北部も一体として対応する必要があります。