2015年12月15日火曜日

軽減税率とCOP21

消費税の軽減税率を巡って、自民党の税制調査会は
店内で飲食する場合は「外食」として扱い、
軽減の対象としない一方、出前や商品を持ち帰った場合は
「加工食品」として対象に含めることなどを決めました。

パリで開かれていた地球温暖化対策の国連会議COP21は
12日、パリ協定を採択して閉幕しました。
世界のすべての国で温室効果ガスの削減に向けての
目標を設定し取り組むことになったのです。

最近大きく報じられているこれらのニュースって
矛盾していませんか?
軽減税率の対象かどうかという線引きのほうです。

店内で食事をすれば「外食」で消費税10%
持ち帰ると「加工食品」で消費税8%です。
具体的に言うと、コンビニで持ち帰りが可能な状態で
売られている弁当を購入し、店内に設置された、
いわゆる「イートイン」で食べた場合は、「加工食品」
となりますが、その場で食べることを前提に、
返却の必要がある食器に盛られた食品の場合は
「外食」として扱われるのです。

牛丼店で牛丼を食べると消費税が10%かかり
プラスチック容器に牛丼を入れてもらい、割りばしで
食べると消費税は8%になって優遇されます。
しかし、どちらが温室効果ガスの削減に貢献して
いるのでしょうか?

おそらくコンビニは返却の必要がある食器に盛る
ことはせず、店内で食べたかどうかは確認しなかった
ことにして、すべて消費税8%で提供するはずです。
フードコートなどにある他のグレーな店舗も
椅子テーブルがあるなしとか言いますが、たとえば
ショッピングセンターの中の施設ならば、椅子や机は
そこの休憩所として存在し、飲食を目的とするもので
ありませんから、そこで食べる食べないは飲食店も
知ったことではありません。
結果、意地でも絶対に使い捨て食器を使用して
すべての消費税を8%で処理するはずです。
税金を払いたくないというよりも、そのほうが
楽だからです。

つまり今回の軽減税率を適用するかどうかの線引きは
店内で食べるかどうかではなく、使い捨ての食器を
使うか使わないかで、使い捨ての食器を使えば
消費税は8%でOKですと言っているのです。
もっとぶっちゃけて言うと、地球温暖化を促進すれば
消費税は2%お得になるのです。
・・・バカじゃないの?