2015年8月15日土曜日

消火活動の難しさ

消火活動の難しさを露呈するニュースが
最近相次いでいます。

苫小牧沖フェリー火災で乗員1名が亡くなり
ましたが、フェリーの沈火には火災発生から
沈下まで10日以上かかりました。これは
内部にはいるとそこから空気を送り込むことで
火の勢いを増したり、爆発させていまう危険が
あったからです。
そこで外から放水して温度を下げて沈下に
時間がかかったのです。

早く中へ入り消火活動をしていたら、乗員
1名の命は助かったかもしれませんが、船は
たいへんなことになっていたと思います。
アメリカでも最近郊外の邸宅火災で消防隊員
が家の中へ突入した途端に爆発がおきると
いう映像をテレビで報じていました。

消火の基本をご存知でしょうか?
効果的なのは、水をかけるよりも火を
包み込むことです。
火は酸素を二酸化炭素に変えて燃えるので
酸素がないと燃えられないのです。
逆に空気を与えるとよく燃えます。
ビルなどで防火扉を見かけますが、これは階段
に煙がまわって煙突の役目をしないようにさせる
ためです。煙突がないと自然と沈下します。

これにさらに気を付けないといけないのが
先日中国の天津での爆発火災です。
化学薬品などを扱う場所ではそれに合わせた
消火活動が必要になります。
今回は消火活動をしたために、消火水が何かと
大爆発を誘発したと言われています。
中国は起こしてしまった不祥事を迅速に処理して
うやむやにしようとします。それがかえっ問題を
大きくした形です。

天津爆発








天津爆発後















消防局は管内の企業個人のデータを収集して
それぞれの消火方法を119番が鳴ったら
すぐに対応できるようにすることが重要です。
もちろん我々もボヤを起こした場合はいかに
火を包み込むかを考えることが重要です。