2015年1月5日月曜日

大阪 inbound

今日、関西経済団体主催の新年互礼会があり、
今年のキーワードは「INBOUND」だそうです。
つまり、外国からのお客様を増やして
経済を活性化するそうです。
関西、とりわけ大阪にどうすれば経済効果を
もたらすようにしていけるかを考えます。

確かにデータで外国人観光客は増え、
百貨店や薬局はかなりの売り上げとなっています。
しかし、何をどうすればもっと外国人観光客が増え
経済が活性化するのかを、そこにいる偉い人たちが
理解されているかどうかが問題です。

大阪観光局などの専門機関の方々は
ご存じと思いますが、外国人の来日規模は、
まず国家関係者、企業役員、上流家庭、それ以外の層
の順序で後になるほど人は増えます。
近年日本への渡航が緩和された中国も
この流れでこれまで増えました。
しかし昔から来ている欧米の方々は
すべての層が来ているはずなのに
変化がみられません。

格安航空の威力で近隣諸国からは、
アメリカドル高で経済混乱が起きなければ
黙っていても、たくさんの人が訪れるでしょう。
問題は、これら欧米からのお客様です。
関西圏に来る欧米人は首都圏に来る欧米人と比べ
極めて少なく、来る方も予算が少ないようです。
目的や所得層の違いもあるのですが、
とにかくここを改善しないといけません。

たとえば、来る人を増やすため
真夏などの観光客の少ない時期に
予算の少ない休暇中の学生を呼び込むことは
よいことと思います。
そのために夏期限定で漫画、アニメ、ファッションの
催しを開催する手もありますが
低予算の学生を遥か日本へ行く気にさせるには
欧米からも格安航空便を多数就航させる必要があり
関西空港の着陸料を遠方からの路線ほど
安くするような措置を検討して実現させなければ
始まりません。

また、本来は上流層を呼び込むことが重要なのです。
特に家族で来日した場合は、たまの日本なので
たくさんの消費が期待できますし、中国人のように
一流ホテルに信じられない値段で宿泊しようとしません。

ちょっと話がそれますが、
昔、中国国家主席が某中之島のホテルに
宿泊したことを中国人の旅行関係者に話をしたところ
信じてもらえませんでした。
自分がビジネスホテルよりも安い値段でそのホテルに
中国人ツアーを送客しているからです。
別の高級ホテルの方に聞いたところ、中国人は
宿泊代は値切るが、当日買い物でお金を落とすので
中国人ツアー用のエントランスや宿泊エリアを設けて
信じられない宿泊料で対応しているとのことでした。
もう何年も前の話ですが、高級ホテルも強かです。

話を戻します。
欧米の上流階級の来日は日程が長く、支出も多いです。
そんな方々を大阪にお越しいただくには
もちろん、成田や羽田よりも着陸したくなるような
着陸料にすることが前提ですが、
大阪を「目的」としていただくことが重要です。

国際会議の誘致を進めなくてはいけないですし
大阪国際会議場は敷地が狭く評判が悪いので
それに代わるものも必用です。

Panasonicなどの企業も積極的になるべきです。
京都の某企業は世界各国の優秀社員を呼んで
表彰する行事を行い、経済効果が生まれました。
そこまでせずとも、視察や研修だけでも
効果は見込まれます。

あと「WiFi」の設置もいいですが、
観光客が日本に来る動機となる第一位は
「口コミ」という事実を頭に入れておかねばなりません。
口コミは実際に聞いた話というでけではなく
ブログやツイッターによるものも含みます。
特に効果のあるのは、一度日本を観光した外国人が
ブログで発信することです。

日本人も知らないスポットが
外国人であふれているというケースは
だいたいこれです。
ですから、
関西空港から出国する欧米人にアンケートをし、
人気のあった施設をリサーチして
我々日本人も日本を勉強する必用があります。

くりかえしになりますが
どうすれば外国人、とりわけ欧米の人々が
大阪に来てくれるのかを、新年互礼会に来ている
偉い人が理解しているかどうかがポイントです。