2016年11月23日水曜日

ポピュリズムの先にあるもの

先日ある番組でポピュリズムについて論じていました。
フィリピンのドゥテルテ大統領、アメリカのトランプ次期大統領
につづき、イタリア、フランス、ドイツでも過激な発言で
国民のハートをつかむ指導者が台頭しているというものだ。
日本でたとえると、過去の民主党与党政権を小泉元首相
が引っ張ってるイメージなのでしょうか・・・
とにかく、こういった傾向にあるという話です。

これらの人が共通して言うのは「離脱」です。
「TPPからの離脱」「EUからの離脱」と、とにかく様々な
ものからの離脱を主張して支持を得ています。
20世紀終わりからのグローバル化で世界の安い労働力で
つくられたものを先進国が買うことで、よいものが安く手に入る
反面、先進国の労働者はその分職を失います。
その結果、格差社会が生まれ、恩恵から取り残された人々が
「反グローバル社会」を望むようになったのです。
こういった人々のハートをがっちりつかんだのが
ドゥテルテ大統領であり、トランプ次期大統領です。

国にとって利益があるのにとにかく離脱というこの傾向こそが
現在の「ポピュリズム」の基本です。
「離脱」は現状打破をわかりやすく表現しているからです。
応用編としては、それ以外の現状の否定ですが、
結局、国民の多くが現状に不満だからこうなるわけです。
アメリカ大統領選挙で高額所得者がヒラリー氏を支持し
低所得者がトランプ次期大統領を指示していたというデータからも
明らかなように、各国に低所得者が増えているのは明らかで
それらの不満が政治を変えようとしているのです。

で、ここから先の私の見立てを述べます。
ポピュリズム自体は過去の民主党政権で我々が体験したように
そのまま成功してしまうことは無理だと思います。
しかし低所得者の怒りは今後も蓄積されて巨大化します。
内乱、クーデター、叛逆、など国によって様々だと思いますが
日本も含めて政治は変わります。
ただ低所得者の怒りを鎮静化できた国を除いて・・・