2016年2月6日土曜日

滋賀県が北陸新幹線ルート誘致に失敗する理由

なかなかルートが決まらない北陸新幹線ですが、
敦賀~小浜~京都~大阪のルートで決着しそうです。
舞鶴経由を希望する嘆願書を提出したとのニュース
も聞きますが、国がそれを支持すると世論が黙って
いないので、これで確定ではないかと思います。
そもそも長野から金沢延伸前に開業すべきだった
もので今更という気もします。
ルートなんてどうでもいいから、早くとりかかってくれと
言う松井大阪府知事の言葉は正論だと思います。

京都府以外にここで文句を言っているのは
ルートから外れる滋賀県です。
しかしこれは、滋賀県の戦略ミスです。

大阪府は東京・名古屋間のリニア新幹線開業を
東京・大阪間にするよう国に働きかけてきました。
リニア新幹線はJR東海が独自の資金で工事をして
国のお金は一切使いません。
早く、安く実現するために東京~名古屋間を
先行開業しようとするのは当然です。
東京から名古屋で止めることにより、名古屋以西に
行くためには、新幹線に乗り換える必用があり
名古屋駅の地位向上にもつながります。
つまり名古屋から大阪まで同時開業させるには
国やJR西日本の資金が必用だったため大阪は
国に働きかけていたのです。

リニア新幹線に滋賀県は直接関係ありませんが
滋賀県も大阪までの同時開業に尽力していれば
北陸新幹線を敦賀から米原へ引き寄せられた
ものと思います。
というのも、それが一番距離も短く、お金が
かからないからです。それなのにこのルートが
否定されたのは、名古屋~新大阪間のダイヤが
過密で、米原~新大阪間の北陸新幹線乗入が
ダイヤ上不可能だからです。

「戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ」
アニメ「機動戦士ガンダム」でシャア・アズナブルの
名言のひとつですが、まさに今回の件は先を
読めなかった滋賀県の敗北というしかありません。