2016年2月16日火曜日

路線バス経営の難しさ

私の住む大阪市は市営地下鉄と市営バスを民営化
しようとしています。その際懸念されるのは、市営
バスが統合減少するのではないかという懸念です。

確かに数年前までは、大阪市営バスの乗務員は
民間のバス会社の乗務員と比べ年収が倍程度あり
売上に見合わない給料を貰っていました。
しかし、これが問題になり、市の財政も厳しくなると
バス乗務員を市職員から委託会社の社員に移動させ
現在は民間企業の1.2倍と聞いています。
それでもバスの運賃は大人一人210円なので、
私の計算では片道60分程度の路線の場合、
常に座席が埋まっている状態で、民間企業並みの
人件費であれば、健全な経営といえると思います。
給与が今のままの場合は、運賃は250円になると
予想します。

私の近所で言うと、88番系統の天保山~大阪駅前と
60番系統の天保山~なんばは経営が成り立ちますが
他の路線は赤字となり、廃線の可能性があります。
気になるのが、八幡屋3丁目~弁天町駅前区間です。
この沿線の池島界隈の団地はほとんどが、1970年の
大阪万博前後に建てられていることもあり、それらの
団地住民のほとんどが65歳以上です。最寄りの地下鉄
朝潮橋駅からだと私でも10分以上かかるので、
お年寄りには一仕事です。現在はなんばまで運行
されているので、心斎橋やなんばへは地下鉄に
乗り換える必用もありません。

私が試しにお昼に八幡屋3丁目からなんばまで
乗車した時は、延べ30人ほど乗車しておりました。
しかし、この状態が1日続いているわけでもないと
思います。すべての赤字路線を存続させろとは
言いませんが、市民の足を確保するため、たとえば
車輛購入は市が一部負担するなどして、高齢者の
利用が多い区間は赤字路線でも存続できる仕組みを
つくってほしいものです。