2015年12月14日月曜日

インド新幹線に期待すること

インドを訪問している安倍首相は、モディ首相と首脳会談
を行い、ムンバイとアーメダバードを結ぶインドの高速鉄道
計画に新幹線方式を採用することなどで12日合意しました。

ITの普及により急速な発展を遂げるインドのアキレス腱は
交通などの社会インフラといわれています。特に交通は
深刻で、都市部では近代化のすすむところもあるものの
大半が産業の発展から取り残されているのが現状です。
また、インドに限らず東南アジアの列車は時間にルーズです。
そういった背景から、高速鉄道計画がはじまり、日本の
新幹線方式の採用に至りました。

欧州や中国ではなく日本の新幹線が採用された背景には
インドの人々が交通に対して他国とは違う考えがあるから
だと思います。
過去に日本観光局(JNTO)が訪日外国人旅行者の
アンケートで、どの部分でお金を使いたいかという調査を
しました。
観光地、宿泊、食事、買物、交通などの中で、中国は
買物が圧倒的で交通は無に等しい数値でした。
そんな中「交通」に対して一番高いポイントをあげたのが
インドでした。お金がかかっても移動の安全、快適を
願う思想があるものと思われます。

日本の新幹線技術の素晴らしいところは、運行システム
です。それを扱う人材の育成も「新幹線方式」です。
インドの列車はドアから人が溢れるほど混雑し、空調も
悪く、ダイヤも常に乱れています。国民性を理解しながらも
ホームドアもフェンスタイプではなく、壁タイプにするなど、
どうせならそんなインド国民の常識を一掃してしまうような、
素晴らしい新幹線を期待します。

2015年12月13日日曜日

軽減税率はアベノミクス失敗の象徴

自民、公明両党は平成29年4月の消費税率10%
引上げ時に導入する軽減税率(8%)の対象品目
について、生鮮食品に加工食品も加えた「食料品全般」
とすることで正式合意しました。
税収減を埋め合わせる財源約1兆円の確保については
結論を先送りし、今後検討することにしました。

これにより問題生じる問題は財源ではありません。
4000億とか1兆円とか言いますが、消費税は結果から
得られる税金なので、消費税が上げることが税収に
増えるとは限らないのです。前回消費税を上げなかったのは
このためです。

まずひとつめの問題は、どこまでが食料品なのかという
線引きです。
具体的には私のよく行く近所のスーパーはショッピング
センターの中にあります。スーパー以外にも飲食店があり
飲食店で買ったものはテークアウトかショッピングセンター
の中のテーブル席で食べます。しかし、スーパーで買った
弁当や総菜もそこで食べることができ、電子レンジや
給湯施設もあります。この場合スーパーで買った弁当の
消費税が8%で飲食店で買ったハンバーガー、ポテトの
消費税が10%になるのでしょうか?

二つ目の問題は、納税方法です。軽減税率開始の4年後
からインボイスを導入すると言っていますが、逆に言うと
それまでの脱税は認められるのでしょうか?具体的には
食品と酒類を扱う店舗がごまかすことも、このゴタゴタなら
可能です。国税局査察のような組織が取り締まる前に
確実に回収できるシステムの構築が必用ですが、
線引きすら曖昧な中、可能なのでしょうか?

こんな中、囁かれているのが「結局、消費税10%先送り説」
です。「軽減税率が間に合わないので、消費税アップは
遅らせます!」と言い出すのではないかと言うのです。
なるほど、これなら国際的な信用も無くさず先延ばしが
できるかもしれません。

いずれにしろ、このような議論で右往左往しているのは
「アベノミクスは失敗しました」と言っているようなものです。
景気をあげてデフレを脱却し、お金の価値を下げることが
アベノミクスのゴールでした。
お金の価値が下がると言うことを極端に言うと、1万円が
100円くらいに感じるようになることです。
こうなると100円に対して5円の税金が10円でも20円でも
国民からの不満は軽くなります。
国の借金が1000兆円あっても10兆円くらいの価値になり
いつでも返せる感覚になります。
しかし、そうならないから細かい話で揉めているのです。
ただそれだけのことです。

2015年12月12日土曜日

ユネスコはノーベル賞を見習え!

文部科学省は「記憶遺産」を審査する国際諮問委員会の
下部組織に当たる「アジア太平洋地域世界記憶遺産委員会」
の総会などに、考古学が専門で日本ユネスコ国内委員会の
委員を務めている東北大学の芳賀満教授を派遣する方針を
固めました。
今年ユネスコの「記憶遺産」に中国側の申請した、旧日本軍が
多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」を巡る資料を
登録したことが発端です。

これを巡って菅官房長官がユネスコへの分担金の停止を
ほのめかしたことに対し「大人げない」といった意見もありますが、
これはアメリカ合衆国が実際に現在、ユネスコへの分担金の
停止を実行しているのを踏まえての発言です。
もちろん、ここで日本が退くと中国の独壇場となる恐れもあり
停止することはいけませんんが、発言には意味があります。

実際にユネスコという組織は国際機関でありながら、国際事情
を把握できていない残念な組織です。
今回記憶遺産になった南京事件はホロコーストと違い、映像
などの事実を立証できる資料はなく、実態がわかっていません。
南京事件という事象があることから、何かがあったことは
間違いありません。しかしそれが虐殺なのか、クーデターなのか
単なる殺人事件なのか、はっきりわからないのです。
それを中国が言うからと簡単に記憶遺産に登録してしまう
ユネスコは「バカ集団」と言われても仕方ありません。

1968年ノーベル文学賞を受賞した川端康成に対して
ノーベル賞選定委員はかなり前から検討していたと
言われています。そのため1961年、1962年にも候補と
噂されていたのです。
長く日本の文学に携わるある文芸評論家ドナルド・キーンは
1960年代前半ノーベル賞選定委員から「谷崎潤一郎、
川端康成、三島由紀夫の誰に受賞させるべきか?」と
意見を求められ、文学の質ではなく日本人の年功序列的な
文化を尊重し「谷崎、川端、三島」の順で回答したそうです。
そこまで調査しているのです。
ノーベル賞選定については守秘義務があるため、断片的な
情報に基づいてですが、一朝一夕に決定したわけではない
ことは間違いありません。

「ユネスコはノーベル賞を見習え!」今日の呟きはそれに尽きます。

2015年12月11日金曜日

私にはJR西日本が何がしたいのかわかりません。

本日午後1時頃、神戸市灘区のJR神戸線六甲道~灘間に
建設中の新駅「摩耶駅」で、下り快速電車の運転士が、
線路内に鉄板のようなものがあるのを見つけ緊急停車しました。
この建設中の駅舎の工事用の足場が強風で崩れ、線路を
塞いだのです。

この影響で、JR神戸線は甲子園口~西明石間で上下線とも
運転を見合わせており、区間内で約20本が停車しました。
復旧にはまだ時間を要しそうです。

報道によると大阪駅の神戸・姫路方面への表示は
途中に運転見合わせ区間があるにも関わらず、姫路、網干行と
表示させており、係員が音声アナウンスで訂正しているそうです。

今回奇跡的に軽傷者1名ですんでいますが、
緊急停止した電車の1編成は、足場の崩れた現場の真横で
停止しており、運がよかったとしか言いようがありません。
その後も運転見合わせを無視した表示を続けるなど
企業としての危機管理ができていないのです。

たいした利益を押し上げる要素のない新線や新駅の開業に
力を入れる前に、既存の路線のシステムを最新、最良のものに
更新し、駅舎、車両もそれに対応した最新設備に更新するべき
ではないでしょうか?
ブラジル進出という噂を聞きましたが
JR東日本やJR東海と違い、JR西日本は海外進出している場合
ではありません。
私にはJR西日本が何がしたいのかわかりません。

10年前の福知山線の事故の教訓が、
未だに口だけのものだということが
今回の事故で露呈される結果となりました。
事故運転見合わせ中にも関わらず通常運転のホームページ
事故運転見合わせ中にも関わらず通常運転のホームページ

2015年12月10日木曜日

安治川トンネル

googlemapより安治川トンネルの位置




















これまでに何度かご紹介した「安治川トンネル」に
行ってきましたので、ご案内いたします。

地下鉄九条駅を北へ















今回は地下鉄中央線九条駅から向かいました。
地下鉄九条駅1A出口を降りて、すぐの信号横断歩道
を渡らず右へ進みます。
















延々と進むと安治川トンネルのビルに突き当たります。
建物の一番左に階段、その右にエレベーターが
あります。建物の右側に二つ塞がれた部分があるのは
自動車用エレベーターで、40年近く前に運転を終了
しています。
















1986年NHKドラマ「匂いガラス」では主人公がこの
エレベーターの運転士から母親の話を聞くシーンが
ありました。このエレベーターを昔は有人で運転して
いたのです。現在は無人です。
深夜は運転していないので、隣の階段を利用する
ことになります。昔一度だけ自転車を持って階段を
利用したことがありますが、気合いを入れていくと
思ったよりつらくなかったです。
















エレベーターは進行方向のドアが開く2ドアタイプで
そこそこ大きいのですが、大半が自転車利用なので
自転車5台以上になると少し窮屈です。

安治川トンネル通路















通路は直線ではありません。
このトンネルの歴史は古く70年前に完成した日本初の
埋没工法でできたトンネルです。大阪港とコスモスクエア
もこの工法です。
















自転車が辛うじて交互通行できる広さで、歩行者と
自転車が通行するため、自転車は押して進みます。
エレベーターは無人ですが、通路には警備員が
1名いました。
トンネルをまたエレベーターで昇り、直進すると
西九条駅です。

2015年12月9日水曜日

明日12月10日午後2時5分からNHK「ドクターG」の再放送

明日12月10日午後2時5分からNHK総合テレビて
「総合診療医ドクターG」の再放送があります。

この番組、11月15日に亡くなった阿藤快氏が
自らの死因を解説するシーンがあります。
この番組は12月3日に「腹がひどく痛む」というタイトルで
放送されたもので、収録は阿藤氏生前の9月に行われて
いました。












最近は動画が誰にでも撮影、編集できるものとなり
ニュース映像も視聴者が提供できるようになっているため
より早く、広範囲な映像を見ることができるようになりました。
そんな中、このような映像も貴重なものだといえます。

番組の内容は、この道40年のシラス漁師・船井吾郎さんが、
息子と2人で漁に出て、船の上で腹痛に襲われ倒れ、
その病名を研修医が探し当てるというものです。
その過程でゲスト出演の阿藤氏が 「背中が痛いっつーと
なんかちょっとわかんない血管系のどっかかなぁーって」
とその後の自らの死因を言い放つというものです。
いかにも阿藤さんらしさがうかがわれました。(合掌)

2015年12月8日火曜日

中国の大気汚染「赤色警報」

昨日午後、中国は深刻な大気汚染が続くと
予想される際に出す4段階の警報のうち、
最高レベルの「赤色警報」を発令しました。
8日朝から10日昼まで交通規制の強化で
車両の通行量を半減させるなど緊急対策措置を
実施することになりました。
「赤色警報」は、一昨年の運用から
今回はじめて発令されました。

原因は家庭暖房の石炭の燃焼、工場からの煙、
そして自動車の排ガスです。
いずれも発展することしか考えずここまできた
ツケなのですが、自動車の排ガス規制をすると
日本企業が有利になり、自国が不利になります。
工場や暖房についてもただちに停止すると
問題になるため、自動車の流入規制や工場に
期間限定の操業停止命令を出したものの
その場しのぎに過ぎず、ただちによくなることは
ありません。

これを他国の惨事と他人事にしてはいけません。
これまでも申したとおり、原則、風は西から東へ
吹きます。
福島原発の放射能はメルトダウンの2日後、
関東平野一面に降り注ぎ、主として原発から
北北東の飯館村方面の濃度が高かったように
ニュースで発信されましたが、実際に一番
放射能が飛んだ区域は北東の太平洋でした。

同じ中国から飛んでくる黄砂からもわかるように
今回の大気汚染は薄まっても日本に飛来します。
実際に昨年、山形県蔵王スキー場の雪から
PM2.5が確認されています。
NHKによると北海道、東北地方にごく微量
飛来するとのことでした。
中国に直接お願いをしても聞き入れては
もらえないでしょう。
インターネットや国際会議を駆使して、
低燃費自動車や省エネ家電を所有することが
ブランドものよりも価値があることを、
ステータスであることを、定着させることが
重要です。