2016年6月15日水曜日

サンケイグループの歪んだ報道

舛添都知事の辞職でマスコミは騒いでいます。
今日は舛添氏の件はスルーしてマスコミの方に目を向けます。

報道の自由度ランキングが下がったとか
総務省がマスコミを脅迫するとか
いろいろ言われていますが、責任の大部分はマスコミの
いい加減さにあります。
最近、週間文春のスクープが多いのですが、逆に言うと
大手新聞社などの独自の取材能力が劣化したからだと
言われています。
そして何かスクープ記事が出ると一斉に騒ぎ立て、世論を
煽るのが新聞社のトレンドとなってしまいました。
それが正しい事実に基づいてならいいのですが、勝手に
事実を変えてしまうことがありうるので困ります。

え、私の妄想じゃないかって?
では具体例を挙げます。
昨夜、プロ野球の広島対西武戦の記事です。
コリジョンルール(Collision Rule)
 本塁突入による危険な衝突(コリジョン)を回避するために今季から導入された。ボールを持たない選手が本塁への走路をふさいだり、ブロックすることが禁止され、審判員が違反があったと判断した場合はセーフが宣告される。また、走者が衝突しようと走路から外れることも禁止され、違反の場合はアウトが宣告される。 5月6日の西武-日本ハムで、ベースカバーに入った西武の投手・高橋光が走路をふさいだとして初適用。同11日の阪神-巨人では阪神の捕手・原口が走路をふさいだとして、いずれもリプレー検証を経て判定がアウトからセーフに覆った。 日本野球機構は開幕前に導入初年度は厳しく適用し、シーズン終了後にさまざまな事例について検証するとしている。
これはサンケイスポーツのネット版からのコピペですが
産経新聞では「捕手(または本塁カバーの野手)」と
なっています。

5月17日コリジョンルールの欠陥でNPBのサイトの
2016年野球規則改正からの抜粋で説明したとおり
走者は捕手または本塁カバーに来た野手に対し
危険なプレーをしてはいけないとなっていますが、
走路を塞いではいけないとする対象は「捕手」に
限定しております。また送球がそれた場合、
捕手でも走路を塞ぐことを許されています。

つまり、産経新聞もサンケイスポーツも噓のルールを
あたかも事実のように掲載しているのです。
一昔前なら、この噓を読者は信じてしまいます。
しかし今は誰もが野球規則を閲覧できる時代なのです。
もっとちゃんと仕事をしてほしいものです。

5月6日西武-日本ハム、5月11日の阪神-巨人は
5月17日コリジョンルールの欠陥で説明のとおり誤審です。
昨夜の判定はコリジョンルールの主旨からすると微妙ですが
今日の問題は審判団がルールを理解できているかどうかではなく
ルールを正確に報道せず、歪んだ報道をしていることです。
報道の自由というのはあくまで事実を報道する自由であって
嘘を報道する自由ではないと思うのですが、いかがでしょうか?