今日で福知山線脱線事故から10年
になります。
裁判ではJR西日本の該当歴代3社長を
無罪とする判決を先日だしましたが、
この事故は明らかにJR西日本の安全
対策の不備としか言えないと思います。
事故はこの地図の上から下へ向かう
(塚口から尼崎方面へ向かう)電車が
時速100キロ以上でカーブに入ったため
脱線して線路左側の建築物と衝突しました。
従来の福知山線はその手前を直進して
東海道本線を横切り阪神高速神戸線
尼崎料金所が終点となっていました。
JRの全身の国鉄時代より並行する
阪急電鉄宝塚線に対抗し、利便性を
あげるために、事故現場手前から新しく
尼崎の駅に向けて後から接続線を
作ったのです。
私は何度も福知山線に乗っている
わけではないのですが、事故現場の先の
左カーブ(地図の黄色部分)は
東海道線を跨ぐため、高さもあり
一大アトラクションのように思います。
この区間にATSをつけず、どこに
ATSを設置するのか?ということです。
(現在は京阪神都市部は設置済)
都市部の福知山線が電化、複線化
されたのは昭和末期で、この頃までは
蒸気機関車が走りそうな旧型の
信号機も存在していました。
ようやく新型車両も投入し、見た目に
阪急電車と対抗できるようになった時に
事故は起こりました。
この事故の8年前に東西線という新線が
営業を始めています。それを後回しにして
先に信号系統や踏切、駅舎の安全に
予算を裂くべきだったと思います。
事故当時は厳しい指導や、
運転手の精神状態などを中心に
メディアは報道していました。
しかし「ここは日本」なのです。
ひとつの人為的ミスで
世界的なニュースになるような
事故は許されません。
インフラ整備や最新技術の運用を
海外にセールスするためには
まず日本で事故がおこしていない
という事実が基本の基本です。
国土交通省と関連企業、特に
旅客事業においては
その点を留意する必要があります。