2015年4月2日木曜日

「僕と彼女と週末に」と「ALDNOAH.ZERO」の共通点

2014年7月から9月にかけてと
2015年1月から3月にかけて放送された
テレビアニメ「ALDNOAH.ZERO(アルドノア・ゼロ)
を見ていて連想するのは1982年リリースされた
浜田省吾の名曲「僕と彼女と週末に」です。

「権力と権力のシーソーゲームから
降りることさえできない
恐れを知らぬ自惚れた人は
宇宙の力を悪魔に変えた
君を守りたい ただ一人の」
というフレーズもアニメを見た人なら
なんとなくわかっていただけると思いますが
私が共通すると感じるのは
「愛を信じたい 人の心の」
というフレーズです。

歌もアニメも人の作るもので
歌詞もストーリーもどうにでもなります。
ヒーローは無敵になれますし
ヒロインは奇跡を何度でもおこせます。

どちらの作品も
愛する人を守りたいという思いは
普遍的な強い意志ではありますが
それを達成するには、
「僕」と「彼女」以外の「人」の愛を信じ、
その愛なくしては達成できないと
表現しています。

「ALDNOAH.ZERO」の主人公「界塚伊奈帆」は
冷静沈着で知恵と勇気のある完璧な人物ですが
彼の目的である、月に囚われの敵国の姫
「アセイラム」を奪還することは不可能です。

そこで彼は、アセイラム姫の居場所を知り
自分の思いを伝えることを捕虜として捕えていた
敵国の幹部マズゥールカに託し
脱走を手助けするのです。
ちょっと会っただけの捕虜の「心」
(ここでは姫への忠誠心)を信じたのです。
結果、記憶を失い自国により囚われていた
アセイラム姫は界塚伊奈帆から預かった
ペンダントをマズゥールカから渡され
記憶を取戻します。
そして同じく敵国内でアセイラム姫に忠誠を誓う
クランカインにより自由を手にします。

ただ一人の愛する人を守るためには
たくさんの人の愛を信じなければならない

これこそが
「僕と彼女と週末に」と「ALDNOAH.ZERO」の
共通するメッセージではないでしょうか?