2016年5月31日火曜日

パナソニックがテレビ用液晶パネルの生産から撤退

パナソニックは兵庫県姫路市でのテレビ用液晶パネルの生産を
9月末にやめると発表がありました。
テレビ用液晶パネルの生産から撤退するのです。
これで国内メーカーでテレビ用液晶パネルを生産するのは
シャープが台湾メーカーと共同で運営する堺のみとなりました。

かつて日本のメーカーはエレクトロニクス分野では最先端の技術
で世界を牽引していましたが、なぜ、いつから、このようになって
しまったのでしょうか?
私が気になり始めたのは1997年です。
1976年大阪の心斎橋にソニータワーができてから、私はソニー
製品にひかれ、たくさんのソニー製品を購入しました。
カセットテープ、CDを規格し、トランジスタラジオ、ウォークマン
などを次々と製品化し、「小型化=高性能化」というコピーは
まさにSONYの象徴でした。
SONYがビデオの規格で失敗しても、日本のメーカーは世界の
トップを走り続けます。そんな中「ウインドウズ95」というソフトの
登場により、パソコンが家庭や企業に使われ始めます。
そして1997年はじめに私は東芝製のパソコンを購入します。
映像編集のため購入したのですが、当時のパソコンでは対応
できなかったので、対応させるために高速ハードディスクを
ボディに組み込もうとパソコンのケースを開けると、中の部品は
大半が中国語で衝撃を受けました。英語の部品もありましたが
日本語の部品はありませんでした。

それから少しずつわかってきたことがあります。
アナログでは技術力の差がでますが、デジタル化では作り方
さえわかれば、どこの誰が作ろうができた製品は同じです。
結局労働力の安価なメーカーが有利になります。
実際、アップルのアイフォンは大半、発展途上国が生産して
アップルは設計して発注したあとは組み立てて販売しているだけ
なのです。
この体制は10年前から確立されているのですが、その流れに
日本が気づかなかったのは、かつての「ブランド名」があった
からです。

このニュースを「悲しいニュース」とか「寂しい話題」と思っている
企業の役員がいるとすれば、その企業は先行きがあやしいと
言えます。