JR西日本は踏切障害事故の削減に向けた取り組みとして、
JR京都線(東海道本線)の東淀川駅(大阪市淀川区)付近に
位置する「開かずの踏切」を2018年末頃に廃止し、
あわせて駅舎を橋上化する(ホームの上階に駅舎を造る)と
発表しました。
ニュースでは改良されたように報じられていますが
地元の方々は不便になるだろうなと感じました。
上図は現在の東淀川駅です。
×が廃止される踏切で青線が廃止後に駅を跨ぐ
自由通路です。スロープで自転車も通行可能です。
左が新大阪駅で、そちら側の踏切が、1時間につき
57分遮断機が下りている西日本屈指の
「開かずの踏切」です。
まず不便になるのは通行できなくなる自動車ですが
歩行者、自転車は便利になるのでしょうか?
恐らく、この踏切の利用者の多くは高齢者です。
自由通路にはスロープ以外に、エスカレーター、
エレベーターも併設される予定ですが、特に歩行者は
迂回が少しの距離でも遠くに感じるもので、
どの方向から線路を越えるにしても、大変でと思います。
JR西日本がJR東海やJR東日本のように羽振りが
よければ、新大阪駅から東淀川駅にかけて、半地下
路線にして、新大阪駅周辺を再開発したいところですが
経営状態がよくないので、無理な話です。
線路が地下になるとスロープなしでこの界隈の方々も
線路を越えられるのですが、そうはいきません。
地元の人々にとっても嬉しいのか悲しいのか、複雑な
気持ちでしょうし、こうするしかなかったJR西日本としても
新大阪駅という宝の山を活かせないジレンマが
あるのではないでしょうか?