漫画家・蛭子能収氏が平成26年に出版した著書
「ひとりぼっちを笑うな」に関するコラムを新聞で
読みました。
本を出したのは、そのころ無料通信アプリでの
書き込みをきっかけに女子生徒が殺される
事件があって、「なんでこんなことで殺されないと
いけないんだろう」とすごく不思議に思った。
友達同士のやり取りでもめて殺されるぐらいなら
友達なんていなくていい。独りぼっちだって
いいんじゃないか。むしろ「1人でいることのよさ」
をみんなに知ってもらった方がいいと、
思っていることを本に書くことにしました。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の
発達に伴う昨今の友達偏重主義みたいなものに
日頃から違和感を持っていたこともあります。
(一部省略して抜粋しています)
タイトルはひとりぼっちを卑下するニュアンスが
ありますが、要は仲間と群れていなくても、
それはそれで良い事なんだということを、
ご自身の視点から、特に若年層に向けての
メッセージです。
普通、学校では約40人クラスに分かれて
その中で、いくつかのグループがわかれます。
そのグループにランク付けして「カースト」と
呼ぶ人もいるようです。
そのグループにいることが、自分の居場所と
大半の学生は考えます。そういった特殊な
社会の中でいじめや自殺の問題も生まれて
きます。
蛭子能収氏は、そういった枠にとらわれない
コミュニティを推奨し、それは決して「ぼっち」
などとバカにされることではないから、胸をはれ
とエールをおくっているのです。
しかし蛭子能収氏が凄いなと思うのは、
こういったマイペースぶりというか、思った事を
つい口にしてしまうところを、怒られたり、
笑われたり、バカにされたりしても、笑って
流せてしまうところです。
もしかすると、たくさんの仲間がいる人よりも
蛭子さんのような人の方がコミュニケーション力
があるのかもしれません。