シャープは2月25日午前、臨時取締役会を開き、
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に出資を含めて
総額7,000億円規模の支援を受け、シャープは
鴻海の傘下に入ることになりました。
臨時取締役会で、主要銀行から出向役員は
銀行からの債権放棄は認めないという観点から
支援金額の多い鴻海精密工業を支持し、
生え抜きのシャープ役員は産業革新機構を
支持していましたが、ギリギリのところで
鴻海の傘下に入ることが決定したようです。
過去に日産自動車がフランスのルノー傘下に
なりました。この時はルノーから派遣された
カルロス・ゴーン社長が有能だったため、
V字改革を果たし、今やルノーの倍近くを
日産は販売して、傘下ではなく連合という
立場になっています。
しかし、これは傘下にはいったルノーが
有能だったわけではありません。
国家的企業であるルノーに対し、鴻海精密工業
のことを詳しくは知りませんが、台湾の企業は
社長のワンマン経営で、現金精算主義が基本
と聞いています。
つまり、商売は上手く、堅いのですが、人を
育てることは上手くないのが一般的です。
銀行からの出向役員がどれほど鴻海について
詳しいのかはわかりませんが、技術の流出も含め
後々彼らが日本を売ったということになることに
胸を痛めます。
そして、銀行が日本を売る原因が黒田総裁の
マイナス金利であれば、アベノミクスは何だったのか
考えさせられます。