2016年2月25日木曜日

日本を売った銀行

シャープは2月25日午前、臨時取締役会を開き、
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に出資を含めて
総額7,000億円規模の支援を受け、シャープは
鴻海の傘下に入ることになりました。

臨時取締役会で、主要銀行から出向役員は
銀行からの債権放棄は認めないという観点から
支援金額の多い鴻海精密工業を支持し、
生え抜きのシャープ役員は産業革新機構を
支持していましたが、ギリギリのところで
鴻海の傘下に入ることが決定したようです。

過去に日産自動車がフランスのルノー傘下に
なりました。この時はルノーから派遣された
カルロス・ゴーン社長が有能だったため、
V字改革を果たし、今やルノーの倍近くを
日産は販売して、傘下ではなく連合という
立場になっています。
しかし、これは傘下にはいったルノーが
有能だったわけではありません。

国家的企業であるルノーに対し、鴻海精密工業
のことを詳しくは知りませんが、台湾の企業は
社長のワンマン経営で、現金精算主義が基本
と聞いています。
つまり、商売は上手く、堅いのですが、人を
育てることは上手くないのが一般的です。
銀行からの出向役員がどれほど鴻海について
詳しいのかはわかりませんが、技術の流出も含め
後々彼らが日本を売ったということになることに
胸を痛めます。
そして、銀行が日本を売る原因が黒田総裁の
マイナス金利であれば、アベノミクスは何だったのか
考えさせられます。