2016年1月2日土曜日

個から集団への変化はいつ起こったか(ヒーロー編)

アメリカのヒーローはひとりだが、日本のヒーローは
複数が一般的と言われています。
これはアメリカがスーパーマン、バッドマンなどに対し
日本は戦隊ものが流行っているからです。
最近の仮面ライダーやガンダムは必ずひとつの作品
の中に複数存在しています。
しかし、日本のテレビ番組はもともとアメリカを倣って
きたため、赤胴鈴之助、月光仮面、ウルトラマンと
単体ヒーローで溢れていました。
いつから変わったのでしょうか?

今から40年以上前の1975年が、転換点と言えます。
この年東京のテレビ会社NETが大阪の朝日放送と
提携したテレビ朝日になったため、大阪の毎日放送が
放映していた仮面ライダーアマゾンが打ち切られ
次の仮面ライダーを複数にする案が浮上しました。
しかし、これまでの伝統からこの案が没になって
次の作品の「仮面ライダーストロンガー」は
それまでの単体ヒーローを踏襲し、初期仮面ライダー
シリーズの最後の作品となります。
一方、毎日放送が制作していた仮面ライダーを
東京で放映していたテレビ会社は朝日放送系列となり
放映できなくなったため、東映の複数ヒーロー案を
受け入れて作ったのが「秘密戦隊ゴレンジャー」です。
この後「戦隊シリーズ」と呼ばれる複数ヒーロー特撮
は、現在も継続中です。
翌1976年東京12チャンネル(現テレビ東京)で
放映されたヒーロー特撮の「忍者キャプター」は
1972年10月から1年間NETで放映されていた
ヒーロー特撮「レインボーマン」の7つの能力を
7人に分散されたスタイルになっており、正義の
権力が分散されたことを象徴しております。

以降、一人で悪の組織に立ち向かうのではなく
みんなで悪をやっつけるというスタイルが定着
していくのでした。