2016年1月21日木曜日
今年20日間メディアで報じられた観光バスの事故一覧
4日午前7時ごろ 札幌市清田区 走行中のバスから出火 負傷者無し
7日午後3時45分ごろ 東京都小金井市 アパートに激突 1名負傷
14日午前7時半 東京・小金井市 人身事故 1名負傷
15日午前2時ごろ 長野県軽井沢町 転落事故 41名負傷うち15名死亡
17日午前10時ごろ 兵庫県淡路市 走行中意識不明 負傷なし
19日午後2時半ごろ 福井県あわら市 強風横転 4名負傷
20日午後7時ごろ 東京都大田区 電柱衝突 乗客24名が負傷
20日午後8時前 愛媛県今治市 ガードレール衝突 負傷者無し
私が調べた今年のバス事故の一覧です。
もちろん、これまでも事故があってもニュースに
ならなかっただけで、吹田と関越道の夜行バス事故
以来、観光バスの事故が注目されているだけかも
しれません。
(ちなみに重大事故の定義は広く、たとえば故障して運行を
途中で打ち切る事態に陥った場合なども含まれます)
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/subcontents/data/statistics54.pdf
しかし、年末の九州と東京のバス炎上から始まって、
事故が多くなっていることには間違いありません。
今日も軽井沢の事故をおこしたバス会社が運転手らと
労使協定を結ばず労働基準法違反などの疑いで
厚労省が書類送検の方針とかニュースになっています。
ただ、この点はこの会社が無知なだけで、結んでいる
会社が有能なブラック企業ということかもしれません。
つまり締結しているという書類が1枚あればいいだけの
話なのですから。
それりも興味があるのは事故時のギアがニュートラル
だったということです。これでバス事故の原因は
エンジンブレーキをかけずに下り坂を下ったことが
確定しました。今後の展開に注目です。
最初にあげた一覧でひとつ気になるのは、
「19日午後2時半ごろ 福井県あわら市 強風横転」
です。
乗務員のミスではなかったのかもしれませんが、
普通、バス会社は各社それぞれの規定があり、
たとえば岡山県のあるバス会社はホームページに
平均風速が20m/秒以上の場合は運行しないと
あります。しかし意外なことに、乗務員はもちろん
運行管理者に至るまで、そのルールが頭にはいって
いないことが大半です。
この強風横転事故において、この会社の規則はどうで、
乗務員はどう報告して、運行管理者はどういう判断で、
あったかなど、気象に関してどう対処していたかは
報じられておりません。
本日、国会質疑においても石井国土交通大臣が
軽井沢での事故の答弁で「安全性評価認定を活用して
いただきたい」と言っていましたが、横転したバス会社が
その基準の最高ランクのバス会社だけに、メディアも
含めて、厳しい目で見てもらわないと安全性評価認定
自体が無意味なものになってしまいます。