朝早くから大々的に報じられた「スキーバス転落事故」
についてまとめてみました。
1月13日
東京・羽村市のバス会社「イーエスピー」は運転手の
健康状態を把握していなかったなどとして、
所有するバスのうち1輌について、運行停止の
行政処分を受ける。
1月14日
事故を起こすバスの乗務員2名点呼を受ける。
健康状態異常なし、アルコールの検査も問題はなし。
午後11時代々木体育館前を出発時に乗務員は
乗客に対しシートベルト着用の案内をしなかった。
1月15日
松井田妙義インターチェンジから長野県の
佐久インターチェンジを経由する計画になっていたが
午前2時に計画とは異なる国道18号線で事故を起こす。
現場手前では速度超過でカーブを通過する危険な運転。
緩やかな下り坂で対向車線と対向登坂車線を通り越し、
3メートル下に転落。
転落時、車輛天井に木がめり込み多くの犠牲がでた。
(12時現在乗務員2名を含む14名死亡)
これから捜査が始まる段階ですので、まだ何とも
言えませんが、バス会社の責任は免れません。
乗務員の健康管理については置いておくとして、
行程で走るはずのない一般道で事故が起こっており
その事情をバス会社が把握していないことが問題です。
2012年関越自動車道での夜行バス事故をきっかけに
貸切バス乗務員の労働時間と走行距離について
厳しくなりました。事前に行程表から距離を測定し
乗務計画を立てなければなりません。
もし変更が生じる場合は緊急の場合でも必ず
会社に報告をしないといけないのです。
たとえば大雪で名古屋を走行中に高速道路が通行止め
になり、一般道が大渋滞した場合はその旨連絡し
東京の会社は代わりの乗務員を名古屋に派遣するか
どうかを判断しなければなりません。
深夜とはいえ、もし乗務員が独断でそれを判断した
のであれば、会社の社員教育がなされていないことに
なります。旅客運送事業に於いて重大な問題です。
出発時にシートベルト着用の案内をしなかったのも
違反で、代表取締役は逮捕されます。
国会で「関越道で大事故を起こして、対策をたてたのに
どうしてまたこのような事故が起こったのか」との
声もありましたが、私は夜行バスが事故を起こす
可能性は、これからもある程度はあると思います。
それは、運転するのは人間であるということと
この業種が厳しいところにあります。
この事故当時だれが運転していたかは、まだ明らか
ではありませんが、乗務員は65歳、補助運転手は
57歳でした。65歳の高齢者が深夜、積雪凍結の
ある長距離という最も悪条件の行程を任されて
いたのです。
これはこの会社に限ったことでありません。
私の提言は「夜行バスは利用しないほうがよい」
ということです。
それに対し「新幹線などは高額で利用できない」と
いう声もあります。
・・・長くなりそうですので、このつづきは明日させて
いただきます。