2014年12月13日土曜日

JR西日本はJR東海に舐められてる

昨日、リニア中央新幹線の乗車料金について会見があったようです。
今日は、この件に関しての、名古屋・大阪間について呟きます。

リニア中央新幹線は現在の東海道新幹線のバイパスであるとともに
老朽化する東海道新幹線のリニューアルに備えるものです。
JR東海が独自資金で着工、2027年東京・名古屋間の開業を目指します。

東海道新幹線は東京・新大阪間なのに、
リニアはなぜ東京・名古屋間なのか?

JR東海は表向き資金面、リスク回避等を挙げていますが
本社の御膝元である名古屋の底上げがねらいです。

今の計画では東京から名古屋までリニアを利用し
名古屋から新大阪を新幹線で利用させるつもりですが、
名古屋で乗り換えることにより、経済効果が見込まれます。
また、新幹線車両の性能向上で、現在の九州新幹線の乗り入れが
名古屋発になる可能性もあります。

ここ50年の人口増加は大阪府より愛知県のほうが凄まじく
あわよくば、日本第2の都市となる道も開けます。
名古屋市の都市機能が大きくなると、当然ながらJR東海は
東海道新幹線に利益を依存する形から脱出し
名古屋にも環状線等の新線をつくり、JRのトップとなることは
確定的です。

これに対して、残念なのはJR西日本です。
将来の転落防止柵対応かもしれませんが、
都市部の大量輸送路線である大阪環状線に
3ドア車の新型車両を導入すると発表しました。
これで、朝のラッシュに対応できるのか心配です。
それよりも言いたいのはなぜ名古屋・大阪間のリニア延伸に
JR西日本が名乗りを挙げないかです。

橋下知事はじめとする自治体や政界は公的資金を投入しても
大阪延伸は必用と言いますが、一企業であるJR東海は耳を貸しません。
それは当然のことです。
ただ、JR西日本が延伸を負担し、営業するとなっては話は別です。

これが名古屋市内の交通問題ならともかく
国家的なプロジェクトであることと、
国として大阪開業を重要視するスタンスから
JR東海がJR西日本の参入を拒否することは難しいと思われます。
その結果、恐らく開業後の利益や、運用の問題から
態度を変えざるを得なくなります。

JR西日本は手を挙げるだけになるかもしれませんが、
それによりJR西日本の利益になることも間違いありません。
そもそも今回のリニアはJRより近鉄が潤う構図になっていますし、
JR東海に舐められてると言っても過言ではないでしょう。

京都駅や大阪駅に観光施設を造るのもいいですが
鉄道会社の本来の役割をよく考えていただきたいと思います。