2017年4月23日日曜日

難しい地方交通の確保

高齢者がアクセルとブレーキを踏み違えて
起こる事故が多発する中
「高齢者は速やかに運転免許を返納すべき」
という声をよく聞きます。
しかしこれは地方の交通事情を知らない人の
戯言です。

大阪市も他人事ではありません。
高齢者の足として活躍していた「赤バス」が
4年前廃止になって以来、高齢者の移動手段は
各区ごとに工夫をしているようです。
幸い港区は廃止2年後に「八幡屋3丁目~
弁天町(現在はなんば)」の路線バスができ
午前中を中心に高齢者が利用しています。
私もたのに乗車しますが、小型バスなのに
のべ30人以上乗車するため区間によっては
立っている人もいます。
それでも赤字路線のため、地下鉄民営化の
煽りで廃線になる可能性大です。
実際、コンビニや大型スーパーの影響で
個人商店廃業から足の悪い高齢者は買物を
するのもすごく苦しい状況なので、私自身も
不安なところはあります。

JR北海道や四国の経営が厳しいニュースを
よく耳にします。
たとえばJR四国の未開通区間、高知県甲浦駅
~室戸岬~奈半利駅をバスで接続させて室戸岬
への観光客を増やせないか試算しました。
地元のバス会社が運行する場合、1日2往復
で浦駅~室戸岬1,000円、室戸岬~奈半利駅
700円の運賃として片道のべ平均20名は乗車
していただかないとならないため、成り立つか
どうか疑問です。

以前も申し上げたとおり、無人運転の実現の
ターゲットをまず地方交通の確保にあてて
いかないと、現在は「歳をとったら田舎で
暮らしたい」という考えもありますが、
そういった考えがなくなりますます地方衰退
ならぬ地方腐敗が進んでいくことになるでしょう。