昭和シンガーは総じて短命でした。
美空ひばり、五木ひろし、沢田研二など
歌番組などで活躍はしていましたが、
ヒットチャートでの安定した活躍は
実質15年程度程度です。
その中で稀に四半世紀以上もの長期間
ヒットチャートで活躍している人もいます。
しかし、順風満帆で売れ続けているわけでなく
どこかで折り返し点となる1枚があると
私は思います。
たとえば、サザンオールスターズでいうと
「NUDE MAN」(1982)です。
「いとしのエリー」などのヒットのあと
音楽活動が不安定になり存続の危機まで
囁かれる中「チャコの海岸物語」をヒット
させますが、直後のアルバムにはこの曲を
含めないことを宣言します。
そのアルバムが「NUDE MAN」です。
「チャコの海岸物語」を含めなかったのに
CMタイアップが多くすごくポップに仕上がり
実質ここからサザンがはじまったと言えます。
同様の考え方でいくと
B'z「LOOSE」(1995)
Mr.Children「シフクノオト」(2004)
だと思います。
これに対して女性シンガーの1枚は
松任谷由実「リフレインが叫んでる」(1988)
中島みゆき「空と君の間に」(1994)
という1枚というより1曲であったと思います。
この曲から新しいファン層を獲得し、1990年代の
CDブームにのりました。
勝手な考え方ではありますが
男性アーチストは「アルバム」
女性アーチストは「曲」が
長く愛されるシンガーとなるための分岐点で
あったと思います。
逆に言うと、こういった分岐点のないと
四半世紀生きていくのは難しいといえます。