消費税の軽減税率適用範囲が決まり、いよいよ
消費税10%へ向けての環境ができあかる反面、
法人税減税もジワジワと進んでいます。
毎年借金の山を積み上げる我が国が、なぜ
法人税を下げるのかというと、企業が海外へ
シフトするのを避けるためです。
消費税アップ、法人税減税とくれば次に
予想されるのは、所得税についてです。
消費税が5%からあげる頃から囁かれはじめて
いるのが、消費税と所得税を徴収することは
二重課税になるので、所得税は段階的にでも
廃止していくべきだという類のもです。
しかし国の財政が厳しい限り、所得税は必用と
私は考えます。
税金を払うことによる負担感覚は、所得が多いほど
負担に感じず、少ないと負担に感じます。
数字上も10万円の人が1万円引かれるのと
30万の人が3万円引かれるのも同じ1割でも
残額が9万円と27万円では全然違うのですが
所得の低い人に対する税金は気持ちの上でも
ストレスが溜まるほどのものです。
所得税が必用なのは、都道府県による所得格差も
あります。
平成26年のデータでは大卒初任給平均額が
トップの東京100に対して最下位沖縄が78
という結果がでています。
アベノミクスは賃金と物価をバランスよく上昇させ
消費税の負担感覚を和らげようとして失敗しました。
東京一極集中の今、所得税のように、首都圏に
ウェイトをおいた税収が増税の負担感覚を薄めて
税収を増やす唯一の道です。
そしてその有力な手段は所得税なのです。
消費税率を上げる際に負担感覚を和らげるための
手段が軽減税率でした。
しかし松坂牛を購入したら税率8%で、牛丼屋で
牛丼を食べたら10%というのは、何のための
軽減税率かわかりません。
もっと国民が払いやすい税というものを、弱者の
立場に立って考えて欲しいものです。