文部科学省は「記憶遺産」を審査する国際諮問委員会の
下部組織に当たる「アジア太平洋地域世界記憶遺産委員会」
の総会などに、考古学が専門で日本ユネスコ国内委員会の
委員を務めている東北大学の芳賀満教授を派遣する方針を
固めました。
今年ユネスコの「記憶遺産」に中国側の申請した、旧日本軍が
多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」を巡る資料を
登録したことが発端です。
これを巡って菅官房長官がユネスコへの分担金の停止を
ほのめかしたことに対し「大人げない」といった意見もありますが、
これはアメリカ合衆国が実際に現在、ユネスコへの分担金の
停止を実行しているのを踏まえての発言です。
もちろん、ここで日本が退くと中国の独壇場となる恐れもあり
停止することはいけませんんが、発言には意味があります。
実際にユネスコという組織は国際機関でありながら、国際事情
を把握できていない残念な組織です。
今回記憶遺産になった南京事件はホロコーストと違い、映像
などの事実を立証できる資料はなく、実態がわかっていません。
南京事件という事象があることから、何かがあったことは
間違いありません。しかしそれが虐殺なのか、クーデターなのか
単なる殺人事件なのか、はっきりわからないのです。
それを中国が言うからと簡単に記憶遺産に登録してしまう
ユネスコは「バカ集団」と言われても仕方ありません。
1968年ノーベル文学賞を受賞した川端康成に対して
ノーベル賞選定委員はかなり前から検討していたと
言われています。そのため1961年、1962年にも候補と
噂されていたのです。
長く日本の文学に携わるある文芸評論家ドナルド・キーンは
1960年代前半ノーベル賞選定委員から「谷崎潤一郎、
川端康成、三島由紀夫の誰に受賞させるべきか?」と
意見を求められ、文学の質ではなく日本人の年功序列的な
文化を尊重し「谷崎、川端、三島」の順で回答したそうです。
そこまで調査しているのです。
ノーベル賞選定については守秘義務があるため、断片的な
情報に基づいてですが、一朝一夕に決定したわけではない
ことは間違いありません。
「ユネスコはノーベル賞を見習え!」今日の呟きはそれに尽きます。