まずは1月24日APAホテル元谷代表の会見からです。
今回のことはいずれ起こると想定していたこと。
どこの国の人でも宿泊者に占めるウエートが10%になれば、
少しずつ料金は上げて、10%以内にしていこうとやってきた。
どこそこの独裁国家がいきなり『(ホテルに)行ってあげない』
という風になったときに当社がダメージを受けないように。
幸い当社は海外の宿泊者は2割程度。中国は5%、韓国は3%。
10%の規制に達する前のいいタイミングで今回のことは起きた
と思っている
自動車の下請け工場などは後者にあたります。少ないと不利と
思われるかもしれませんが、営業努力をする必要がないので
ある意味楽ができます。しかし受注先が経営不振に陥ると連動し、
最悪「連鎖倒産」を引き起こします。
宿泊施設をこれに当てはめると、施設によって多種多様です。
旅行業者から受注すると楽ですが、リベートをとられて
高い宿泊料でも利益が上がらず、かと言ってネットで直接受注すると
安く売れて利益もよくなりますが、旅行業者からの仕事が減り、
常に顧客獲得にあくせくしなければなりません。
特に中国人旅行を扱う旅行業者と取引すると年中高稼働は
約束されるものの、以前にも申した通り単価4,000円少々なので
利益はでません。しかしなんの努力をせずともお客様がやって来る
わけですから、営業努力は不要となり本業に専念できます。
正解は前者です。最初は後者でもよいのですが、そのままでは
絶対に会社は育ちません。今日は宿泊営業の話ではないので
この詳細は述べませんが、宿泊者の国籍が偏らないように
調整しているAPAホテルは有能です。
はっきりとは言っていませんが、中国人宿泊者の減ることを
歓迎しているのです。最近少しマシにはなっていますが、
中国人旅行者のマナーは悪く、新幹線の車両やホテルのロビーに
中国人旅行者が10人以上いると、たいてい気分が悪くなります。
実際、老舗温泉旅館の何軒かで、中国人客が増えたために
旅館のランクが下がったという話を聞きます。
かと言って一度中国人の受け入れを始め、売上のウェイトを
中国人で寡占されたホテルは、レベルが下がってもやめられません。
この状況から、元谷会長の言わんとすることはよく伝わってきます。
実際、私は今回の件で、アパホテルなら静かに過ごせると
わかったので、知らない地に宿泊する場合はAPAから検索することに
決めました。
中国が宿泊拒否した結果、「APAブランド」が確立されたのです。
アパホテルは日本国内で営業している企業なので、
これをトヨタなどに当てはめることはできません。
しかし今の海外の情勢から、たとえばいつ韓国と国交断絶になっても
ふしぎではありません。
海外で勝負する企業はそこまで計算する必用があります。