2016年8月10日水曜日

中国の世界支配

北朝鮮は今月3日、中距離弾道ミサイル「ノドン」とみられる
ミサイル2発を発射し、1発が東に1000キロほど飛んで
秋田県の沖合およそ250キロの日本の排他的経済水域に
落下したと推定されています。
国連安保理では日本の要請を受けて、緊急の会合を開くなど
北朝鮮への対応について協議を行っていますが、
複数の国連外交筋によりますと、アメリカが発射を非難する
報道機関向けの声明の草案を提示したものの、
中国が慎重な姿勢を崩していないということです。

排他的経済水域とは国連海洋法条約に基づいて設定される、
天然資源及び自然エネルギーに関する「主権的権利」、
並びに人工島・施設の設置、環境保護・保全、海洋科学調査に
関する「管轄権」がおよぶ水域のことを指す。
とwikiで説明されています。つまり秋田県などから漁場として
漁にでる可能性のある水域で、連絡なくミサイルが飛べば
漁師が犠牲になる可能性はありました。

このようなことは20世紀初めにはあったかもしれませんが
現在このようなことをする国家は北朝鮮くらいのものです。
それを敢えて中国が擁護するのは、今でもそういうことは
あり得るという空気を作りたい中国の思惑があります。
そして、国連がこの中国のワガママを容易く受け入れるのは
中国が常任理事国だからという単純な事情ではありません。

アメリカと中国以外の国連の常任理事国はロシアとイギリスと
フランスです。ロシアは中国と事実上の同盟国です。
問題はイギリスとフランスです。
イギリス・フランスに限らずヨーロッパはアフリカとともに
中国との貿易によって豊かさを維持できているというのが
ここ10年間で確立されました。それにより、政治的に中国が
なにかおかしな行動をしても政治的な面から経済に影響を
与えられるのを恐れ、「何も言えねぇ」というのが今の状態です。

この国連の状態を見る限り、その権威はすでに失墜しており
次の大戦がおきても不思議ではなくなっています。
そして知らず知らずのうちに、ヨーロッパが中国の同盟国化
していることも懸念されます。