昨夜TBS系ドラマ「下町ロケット」という作品を見て
ひさしぶりに感動しました。
原作者池井戸潤氏は「半沢直樹」で高視聴率を
たたき出しましたが、私はそちらは興味ありません
でした。法律や金融という視点ではなく「日本の
ものづくり」に対する思いに感動したのです。
第2次世界大戦後、探求心や創意工夫のもと
「新しいモノをつくる」という「ものづくり」の熱意で
日本は成長してきました。決して朝鮮戦争からの
需要過多で自然とモノが売れただけなら、日本の
高度成長は昭和30年代で終わっていました。
しかし通信と交通の発展で世界的ビジネスの
時代に入ると、いかに世界に売って儲けるか
という「技術」ではなく「戦術」が評価される
時代にはいっていきます。
それにより失墜した典型がSONYです。
トランジスタの開発にはじまり、エレクトロニクスの
最先端を走っていた企業は出井信之氏がCEO
に就任すると「開発研究」に背を向け、
経営効率を追求する企業に変わり今に至ります。
現在アップルがてがけている「iphone」などは
従来SONYが販売すべき商品だったはずです。
「下町ロケット」はそんなSONYを嘲笑うかのように
経営困難になろうとも「技術開発部」を守り抜こうと
いう姿勢をみせます。そこに感動しました。
元SONY出井信之に見てほしいドラマです。
もちろん、「IGZO」という最先端の液晶技術を
もちながらも経営困難に陥っている現在の
「SHARP」の姿からもわかるように、技術開発が
必ずしも利益を生んでいるわけではありません。
しかし技術開発のための研究なくして
「ものづくり」はありえません。
「SHARP」が経営困難となろうとも、
その技術は絶対日本で守るべきです。