オフコースから浜田省吾へと主軸が変わる
1980年代が過ぎ1990年前後になると
ラジオ離れが進むようになります。
様々な音楽を聴く機会が失われ、オリコンを
流し読みする程度へと生活が変わります。
ただCDは結構聴く機会が多く、渡辺美里、
TMネットワーク、大江千里、ドリカム、Bz、
谷村有美とたくさん買ってたくさん聴きました。
ちなみにこの頃のコンポはこんな感じです。
で、結局この頃一番好きだったアーチストは
となると「小田和正」です。
オフコースは1989年にできて間もない
東京ドームでの公演を最後に解散します。
解散後、小田和正は1986年から始めた
ソロ活動を本格化し、1990年に解散後初の
ソロアルバム「Far East Cafe」をリリース
します。このアルバムの中の「time can wait」
が私の中の分岐点となる曲となります。
それまでは甘くせつない愛の唄を奏でて
歌う感じだったのですが、この曲から、夢や
希望といった恋愛以外のテーマにも広がって
いったのです。
一方1990年の湾岸戦争のあと浜田省吾が
リリースした「その永遠の一秒に」にはどんな
メッセージが込められているのだろうかと
期待していたのですが、このアルバム以降
ラブソングがメインという流れに転じます。
ここで主軸がふたたび小田和正へとシフト
していきます。さすがに最近は少し老けた
感じはありますが、自分らしさを主張しつつも
幅広く挑戦する小田氏の姿は見習うべき
ところがあります。
1991年、当時「前代未聞」と表現される
2週間での100万枚突破を成し遂げます。
前身のオフコースも含め、小田和正自身
オリコン1位の経験はなく、前年までは
1週間に10万枚売り上げることもあまり
なかったため、恐らく発売時は100万枚を
プレスしていたものと思われます。
その状況で1週間74万枚を売り上げた為
新曲にもかかわらずCDが店頭から消える
という現象が起こりました。
ドラマ主題歌「ラブストーリーは突然に」
の人気です。
このCDをお持ちの方はご存知のことと
思いますが、「Oh!Yeah!」が1曲目で
2曲目が「ラブストーリーは突然に」に
なっており、この辺は小田和正らしい
ところです。生命保険のCMソングの
「Oh!Yeah!」は有名ではないかも
しれませんが、今でも歴代CMソングの
売上1位のはずです。
最近わかってきたのは、小田和正は
偏屈そうで、大ヒットと呼べる曲も多くは
ありませんが、どんな曲が好まれるのか
理解しているということです。
2007年「こころ」2014年「愛になる」
の制作談話からそれがわかります。
ツボがわかっていながら、媚を売るような
ことをしないのも小田氏らしいところです。