ヒルクライムの「言えない 言えない」について
1か月前に原作を読み込んで作った楽曲に
感動した話をしましたが、どうやら最近のアニメ
音楽の流れが、原作に近づいている傾向が
あるようです。
小倉唯「honey come!!」と言う曲が耳障りよく
先日ダウンロードで購入して聴いていました。
かわいい系の曲なのて恋愛ソングと思いきや
歌詞サイトで歌詞を見ながら聴くと、この曲を
エンディングテーマとして用いるアニメ「城下町の
ダンデライオン」の内容をイメージしたものに
なっているのです。具体的にはまた時間があれば
ですが、単に声優歌手が歌う歌をたまたま使用
しているわけではなく「意外にも意外」という
印象でした。
思えば今年1月からのアニメ「ユリ熊嵐」の
主題歌「あの森で待っている」も「断絶の壁」
「透明な嵐」「承認」といったアニメ独特のワード
が歌詞に盛り込まれていました。
ここにきてアニメの主題歌の傾向が昔のように
ふたたび作品と一体化をはじめているように
感じます。
簡単にアニメ主題歌の歴史を振り返ります。
「簡単に」と言っても少し長くなりそうなので
今日と明日の2回に分けさせていただきます。
なお、このブログは営利目的ではありませんので
曲名にリンクをはっていません。気になる方は
曲名を右クリックして検索願います。
手塚治虫、松本零士の昭和時代のアニメは
原作名がそのままタイトルになるようなことも
よくあり、わかりやすい主題歌が並んでいました。
ひとつのターニングポイントは1978年です。
前年レコード大賞を受賞し飛ぶ鳥も落とす勢いの
ジュリーこと沢田研二が映画「さらば宇宙戦艦ヤマト
愛の戦士たち」の主題歌「ヤマトより愛をこめて」
をリリースします。しかし沢田研二はこの曲以降
オリコン1位がとれなくなり徐々に失速します。
そんな中「伝説巨人イデオン」のエンディング曲
「コスモスと君へ」(戸田恵子)が若年層の間で
名曲と慕われ、劇場版の「機動戦士ガンダム」
の「哀戦士」(井上大輔)がヒットしてアニメの
主題歌が音楽ソフトの営業戦略の一翼を担う
ようになってきます。
昭和後期になるとアニメのための主題歌では
なく、レコード会社のためのアニメ主題歌という
傾向が高橋留美子原作のアニメなどから
でてきます。TM NETWORK「Get Wild」でアニメ
もCDもヒットすると以後はTM NETWORKの
曲がかわるがわるエンディングテーマとして
つづきます。
この頃から主題歌の内容とアニメの内容が
一致しなくなる傾向がはじまります。