岩盤規制についてのある討論番組に
小泉政権で規制緩和を次々とおこなった
竹中平蔵氏がパネリストとして出演して
いました。
獣医学部新設、農業新規参入については
なんか発言の視点が少しずれているなぁ
と違和感がありましたが、雇用改革に
ついて、成果報酬や解雇規制に肯定する
ところから明らかに間違えたことを
ドヤ顔でスルスルと言っているのに
腹ただしくなってきました。
確かに同じ作業に60分以内でこなす人
から見れば、90分かかる人は30分の
残業代泥棒のように感じるかもしれませんが
高齢化社会、一億総活躍社会とか
言われている今の社会では、むしろ
遅い人基準にせざるを得ないのです。
そこに成果報酬とか言い出すと、必ず
労働者は不足します。ただでも若年層の
働けるのに働かない人が増えている中、
成果型導入は、ますます労働意欲のない
人々から労働を遠ざけることになります。
「いかに誰もが働きやすい環境」を企業が
つくれるかの環境をつくることが、国家の
優先すべき課題であって、いかに企業の
利益率を上げるかではないのです。
つまり竹中氏のズレは「視野の狭さ」が
問題なのです。
ある経済評論家が「大手自動車会社は
売上、利益は増えているが、下請けの
中小企業は部品代をせびられて利益が
あがらないから、雇用改革どころでない」
との発言に「それは雇用改革と関係ない」
と竹中氏はバッサリ切り捨てますが
どう考えてもリンクしています。
竹中氏は視野を広げられないのです。
単に視野が狭いだけでブツブツ言うなら
よいのですが、竹中氏は小泉政権下では
日本の舵取りをしていたから厄介です。
そのおかげで様々な代償を我々は
知らないところで払わされているのです。
(後編へつづく)