日本郵便は23日、物販を本格導入する郵便局を来年、
現在の5倍の310局に増やす方針を明らかにした。
コンビニエンスストアなどで使われる陳列棚を設置。
独自開発した切手やはがきなどを並べるほか、
観光地の郵便局であれば訪日外国人向け商品を充実させるなど、
立地によって品ぞろえを変える。
局内での物販の成長余地は大きいとみており、
収益の柱の一つに育てたい考えだ。
今日とりあげるネットの話題はこちらです。
日本郵便は格差社会を産み出した小泉内閣の政策で
官から民へと民営化された組織です。
昨年上場したものの株価は低迷しています。
電話、ネットの相次ぐ登場で需要がどんどん減る中、
打開策として物販事業で巻き返しを図りたい意図は
わかります。
「爆買い」という今や死語となった幻想にとりつかれ
訪日外国人向け商品を売りたいということですが
なんでもかんでも訪日外国人向けに売っても
売れるものではありません。
グリーティング切手「切手帳 グリーティングJAPAN」
なる4000円分の切手を8000円で売り出しましたが
売れ行きはサッパリのようで、かなりの自爆営業と
なったことがネットに書き込まれていました。
ひとことでいうと「マーケティング調査」というものを
充分に行っていないのです。
昔、中国人は電気製品などの価値の残るものには
お金をいくらでも払うが、宿泊や交通といった分野には
財布のひもが固いと呟きました。つまりなんでも
かんでも「爆買い」をしているわけではないのです。
日本人なら切手の額面はいつか使うことができ
価値のあるものですが、外国人にとってはただの紙切れ
です。まして、4000円分の切手を8000円で売った場合
いくら金箔が施してあっても日本人でも買うのを
ためらいます。
売れないものを販売するムダをまずは省くべきです。
そんなショーケースを置いてスペースをとるくらいなら
ATM機を増やすべきです。
全国に展開する郵便局のATMはコンビニと並び
わが国の出入金の主力となっていますが、郵便局は
機械の苦手な高齢者の利用が多く、使用する所要時間が
コンビニよりも断然長く、局に1台しかないところは、
田舎で人がいなくても大抵待たなくてはなりません。
また、現在手書きで書いている「ゆうパック」や「レターパック」
のラベルを画面操作で作成できる機械を導入します。
それにより、誤送による輸送時間を短縮できたり、
職員の仕事の効率化を図れるはずです。
これはすでに宅急便では実現されています。
郵便局の利点はハガキや封書が送れることよりも
全国津々浦々に存在しているところです。
その強みを生かした戦略を建てなければ
株価は低迷していくばかりです。