2016年12月8日木曜日

酒類の税負担の公平性

自民・公明両党本8日午後、政務調査会長や税制調査会長らが
会談し、来年度の税制改正大綱を正式に決定しました。

この中で今日注目するのは酒税です。
麦芽の比率などで税率が異なるビール系飲料について、
平成32年10月から、段階的にビールを減税する一方、
発泡酒と第3のビールを増税し、10年後の平成38年10月に、
税額を、350ミリリットル当たり54.25円に一本化します。
これに対しては、価格を抑えるため税率の低い麦芽飲料を開発した
ビールメーカーが可哀相だという声が相次いでいます。

お酒をあまり飲まない私としてはどうでもいいのですが
この税率統一には疑問があります。

350ミリリットル当たりワイン、チューハイ、ハイボールは現在28円、
日本酒は42円となっていて、これを35円に一本化します。
税の公平性とか簡素化とか言っていますが、それなら一律50円に
すればいいのではないでしょうか?
恐らく国は人気のあるビール系飲料とそれ以外のアルコール飲料の
税率を同じにすれば、ビール系飲料以外の企業の売上がダウンする
と判断したのかもしれません。

しかしそれこそ企業努力です。
最近は日本酒もリキュールやカクテルが開発されていますし、
人気のなかった焼酎もチューハイが誕生して一般的な飲料になりました。
ビール会社のこれまでの努力を水の泡とするよりも
ビール系以外のアルコール飲料会社に努力を促す方が
日本酒などが、今後世界市場を目指すためにはよいことでないかと
思います。
そして、それこそが酒類間の税負担の公平性を回復することになります。