昨日、G7(先進国首脳会議)外相たちが、広島の
平和記念公園を視察しました。
原爆資料館を予定時間の倍近い時間で視察し、
献花した後、アメリカのケリー国務長官の提案で
急遽、原爆ドームも見学することになりました。
各国とも熱心に視察をした様子で、とりわけケリー
国務長官は原爆資料館の展示内容について
「衝撃的」「胸をえぐられるよう」などと語り、非常に
関心を寄せていたようです。
記者会見では「オバマ大統領にも広島に来ることが
重要だと伝えたい」と述べています。
岸田外務大臣は「今回の史上初めてのG7外相による
平和記念公園訪問は「核兵器のない世界」に向けた
機運を再び盛り上げるための歴史的な一歩となったと
思います。」とコメントとています。
広島を訪問して核の恐ろしさを知ってもらうことは
重要なことです。
広島、とりわけ被ばくされた方に怒られるかも
しれませんが、過去にアメリカが日本に原爆を
投下したことに対しては、こだわるべきでないと
私は考えます。
ただ見ていただき、知っていただくことが重要であり
そこから、どう考えて、どうすべきかを判断していくかは
その国々の問題です。
また、今となっては過去に誰が原爆を投下したのかは、
重要なことではありません。それを重要視しないところが
中国や朝鮮半島と我が国の違いなのです。
「オバマ大統領にも広島に来ることが重要だと伝えたい」
というケリー国務長官は大統領の広島訪問が難しいと
暗に言っています。しかし、核のない世界を訴え、
ノーベル平和賞まで受賞している人が、現時点で
広島も長崎も訪問していないことがおかしな話です。
そんな大げさにせず、さりげなく広島、長崎を訪問してこそ
ノーベル平和賞を受賞した大統領ではないでしょうか?
被爆地という場所を見るだけでなく、被爆者との対面も
してほしかったという被爆者のインタビューをニュースで
見ました。
確かにそのとおりです。
原爆はただの破壊兵器ではなく、放射能で人を抹殺する
悪魔の兵器です。その兵器の真実を知るためには
被爆者の声を聞くことが必須です。
しかし、被爆者が謝罪を期待して対面するのなら、
やめたほうがいいと思います。現在国を背負っている
人たちが、原爆を投下したわけではありません。
思うところはいろいろとあっても、淡々と語れる人が
対面していただければ、それそが核廃絶への一歩だと
思います。